大村秀章さん あんたにプライドはないのか!
令和2年6月11日
北見昌朗は令和2年6月9日、愛知県庁に電話した。電話は感染症対策局感染症対策課に回された。以下、その問答。
Q 新型コロナウイルスの感染者の情報漏えいをして、その被害者に慰謝料を払うそうだが、その慰謝料の原資は何か?
A 一般会計から出されますので、税金ということになります。
Q 全額が、税金か?
A はい、その通りです。
こんなことで税金が使われることに納得できないので、6月10日に愛知県庁を訪れて住民監査請求を提出し、受け付けられた。また、大村知事あてに公開質問状(6月9日)も送付した。以下、北見昌朗の考え述べる。
不祥事が発生した場合の責任の取り方とは
不祥事が起きてしまった場合、責任の取り方が重要である。仮に、民間企業で同様の情報漏えい事件が起きてしまったら、どうなるだろうか?
役員は当然のことながら、役員報酬のカットを強いられる。代表取締役以下、責任の大きさに準じて、カット幅が異なる。一般社員についても、部長、課長、本人(不祥事を起こした人)も連帯責任である。
減らすのは主に賞与、役職手当であるが、場合によっては基本給カットもありえる。
損害額の全額を、会社負担とするのは有り得ない。上場企業なら、株主から訴えられかねない。
「謝罪」とか、「責任を取る」とかいうことは形が必要だ。
単に頭を下げて「誠に申し訳ございませんでした」というだけはケジメが付かない。
愛知県庁の“常識”は県民の“非常識”
不祥事で発生した損害の全額を、一般会計(税金)から払うという立案は誰が行ったのか? 北見は、その感覚に驚き、呆れる。開いた口も塞がらない。
おそらく職員側は「前例に基づき判断した」と言うのであろう。しかし、その感覚こそが間違っているのだ。
問題は、大村秀章氏である。慰謝料を一般会計から支出するという案が出てきた際に、なぜ、知事としてそれを認めたのか?本来なら知事として、こう言うべきではないのか!
「いったい何を考えているのか! 自分たちが起こした不祥事じゃないか、それなら自分たちで責任を取るのが当たり前じゃないか。私も役員報酬を下げるから、あなた方も自分の給与の一部を返上しなさい」
ところが、大村秀章氏は税金からの支出を認めてしまった。
大村秀章さん、あんたにはプライドはないのか! 知事として、また、人間として恥ずかしくないのか!
損害額は2千万円超か?
愛知県庁のサイトには、次のように記載されている。
https://www.pref.aichi.jp/site/covid19-aichi/pressrelease-ncov200528.html
「(2)賠償金の額 氏名が掲載された方(396人):一人当たり4万円。氏名が掲載されていない方(94人):一人当たり2万円」
計算してみると、次の額となる。
396人×4万円=1584万円
94人×2万円=188万円
合計1772万円
だが、実際に必要になるのは、それだけではない。考えられるのは残業代だ。謝罪のために、職員は残業をすると推察するが、その残業代を彼ら公務員はもらう。普通の民間人の感覚では、後ろめたい気持ちになるものだが、彼ら公務員にはそんな感覚はない。しゃあしゃあと恥ずかしげもなく堂々ともらう。
おそらく、情報漏えい事件を起こした当事者は、残業代だけで100万円を超える年収アップになるのではないか? 愛知県庁全体では、数百万円の残業代になるのではないか?
また、ここは未確認だが、謝罪関連業務を外部企業に事業委託しているかもしれない。例の得意な“事業委託”である。ココも事実確認したいところだ。
情報漏えい事件を起こして謝罪する愛知県の幹部。だが、この人たちは1円の責任も取っていない。よくも、しゃあしゃあと平然といられるもんだ!
愛知県民に対して、このようにお詫びした大村知事(2020年5月6日)。だが、まさか「1円」の責任も取らず、言葉だけだったとは、県民も想像だにしなかったに違いない。