「管理職の残業代対策」なら
北見式賃金研究所にお任せください! 

「課長に残業代(時間外手当)を払う時代」がやってきました。

頭を抱える社長

そんなことを言いますと、「おいおい、そんなこと言われたら中小企業の経営が成り立たない」という中小企業の社長のボヤキが聞こえてきそうです。でも、良いか悪いかは別にして、「課長に残業代(時間外手当)を払う時代」がいよいよ到来するのです。

「管理職の残業代(時間外手当)対策」が、中小企業の経営の根幹を揺るがしかねない問題になりそうです。

北見式賃金研究所は、「管理職の残業代(時間外手当)対策」に集中して、中小企業向けに、給与制度全体を見直すコンサルティングを提供します。


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もう「部長」しか管理職ではない?

「名ばかり管理職」問題が、クローズアップされるようになって久しいです。中小企業では、管理職として認められるのは「部長クラス」のみだと考えて間違いないかもしれません。

「課長クラス」は、イザとなると、管理職として否認され、全滅することを覚悟した方が良さそうです。その場合は、とんでもないペネルティーが会社に課されます。

例えば、こんな課長が否認されたら…

課長のAさんは、こんな感じで勤務していました。

  • 毎月の残業時間は、45時間ほど。
    (この会社の管理職としては普通の残業時間でした)
  • 会社は、管理職の残業時間の管理を行っていませんでしたが、本人が手書きで出勤簿を毎日付けて残業時間を記録していました。
  • 管理職扱いにされていましたので、残業代(時間外手当)は支払われておらず、給与はこんな金額でした。
    管理職手当  50,000
    基本給 350,000
    給与総額 400,000
裁判所にバッサリやられると…

課長のAさんは、退職してから会社を残業代(時間外手当)不払いで訴えました。Aさんの言い分は、こんな感じでした。

「管理職扱いされていたが、実態は管理職ではなかった。人事考課の権限はなかったし、出退勤の自由はなかったし、給与面でも優遇されていなかった」

この訴訟に会社は困りました。

「うちのような中小企業にそのように言われても…」
「管理職として残業代(時間外手当)に替わる管理職手当を払ってきたし…」
「中小企業の課長としては低い給与ではなかったはずだし…」
「だいたい、課長として充分な働きがなかった。業績向上に対する意欲も低いので、逆の意味で“名ばかり管理職”だった」

中小企業の、この会社の社長は、逆に憤懣やるかたなしでした。

裁判では、残念ながら裁判官は当初から労働者側の立場でした。そして判決です。

 判決「被告人は、312万円を払え!」

「原告は、労働基準法第41条で定めるところの監督若しくは管理の地位」に該当しないので、残業時間に基づき残業代(時間外手当)の支払いが必要である」

「原告の給与は以下の額だったので、残業代(時間外手当)は以下の算式によって計算される」
給与総額400,000÷所定の月間平均労働時間173H×1.25×45H×24ヶ月分
=3,121,387

この「312万円」という残業代(時間外手当)の大きさに、社長は驚きました。そして、会社の言い分を弁論しました。 

「仮に管理職に該当しなかったとしても、残業代(時間外手当)の計算方法がおかしい」
「管理職手当は、それ自体が残業代(時間外手当)だったはず」
「会社の賃金規程では『管理職手当は、管理職の責任の大きさを考慮して支給する。また、その中には一定の残業代(時間外手当)相当分も含まれる』と記載している」
「管理職手当を、残業代(時間外手当)を計算する基礎賃金から除外するべきだ。その管理職手当では足りない部分の支払いにしてほしい」

社長は、口頭弁論で「中小企業である当社には、残業代(時間外手当)の負担が大き過ぎる」と抗弁しましたが、判決は揺らぎませんでした。裁判所の見解は「管理職手当は基本給と同じもの」ということでした。

「固定残業代(時間外手当)」が、残業代(時間外手当)だと認められるには、以下の要件を満たさなければならない。

  1. 就業規則や雇用契約書などで、定額式の残業代(時間外手当)であることが明示され、従業員に周知していること
  2. 固定残業代(時間外手当)部分が他の部分と明確に区分されていること
  3. 何時間分の残業代(時間外手当)なのか明示され、その計算根拠が明確であること
  4. 勤務時間を記録していて、超過分の残業代(時間外手当)を払っていること

これらの条件を満たさない場合は、固定残業代(時間外手当)だとみなさない。その場合は、その管理職手当も基礎賃金に入れて残業代(時間外手当)を計算する。

また、裁判官は「前頁の給与規程は以下の理由から固定残業代(時間外手当)とは認められない」とも言いました。

「『管理職の責任の大きさ』を考慮して支給するとの記載は、残業代(時間外手当)としての趣旨とは異なるので、責任部分と残業代(時間外手当)の区分ができず、計算根拠があいまい」
「残業代(時間外手当)相当分も含まれる」という記載では、残業代(時間外手当)とその他の給与区分が明確ではなく何時間分を含むのか分からない」

この判決を突き付けられて、社長は溜め息をつきました。
「こんなことでは中小企業は経営できなくなる」

社長は、自らを顧みて反省しました。「私は2代目社長として、先代が残した経営スタイルをそのまま守ってきたが、それがいけなかった」と。

<会社の失敗 その①> 昔ながらの職能給だった!

会社の給与制度は、20年以上前に導入した「昔ながらの職能給」でした。職能給制度とは、等級号俸制により、昇格すると職能給が上がり、基本給が増える仕組みのことです。
「勤続給+年齢給+職能給=基本給」という仕組みです。

しかし、この職能給制度を採用していると、管理職に登用する際に昇格昇給ということで、基本給を引き上げることになります。例えば、こんな感じです。

  等級 号俸 基本給 管理職手当 時間外手当
課長 10 350,000 50,000 支給しない
      ↑昇格昇給 ↑昇進昇給  
係長 25 320,000 20,000 支給する

このように基本給を増額した後から、管理職として否認されると、会社の痛手が大きくなるのは言うまでもありません。

<会社の失敗 その②> 勤務時間が記録無しだった!

会社は、管理職に関しては、勤務時間を記録していませんでした。しかしながら、それでは本人が手書きで記載した残業の記録が、そのまま認められる可能性があります。

また、過労死問題が発生した時に、長時間残業がなかったことを立証できなくなるという問題もあります。

管理職手当(役付手当・役職手当)とは?

そもそも管理職手当とは、何でしょうか? 呼び名は管理職手当とか、役付手当とか、役職手当とか、いろいろあるようです。

管理職手当とは、管理監督職または、管理監督職に準ずる職務価値に対して付加的に支給される賃金を指します。

管理職手当には、管理監督者になることで増す職責における対価としての意味、あるいは、支給対象外となる時間外手当の補填としての意味があります。また下位等級者(残業代対象者)との残業代(時間外手当)による、報酬の逆転現象を回避するために活用されている面もあります。

かつては、この残業代(時間外手当)の補填的な意味合いが強かったのですが、近年は、よりその職責を意識させるものとして活用されています。従って、管理監督者に一律に支給するといった方法から、より責任に応じて「差」を付けた支給を行う企業もあります。

管理職手当のことを、東京都中小企業賃金事情は「所定時間内賃金」と定義しています。

管理職手当

管理職手当の相場は?

東京都中小企業賃金事情(平成27年から)によれば、管理職手当の金額は、以下が相場のようです。

部長 平均71,000
課長 平均49,000
係長 平均23,000
課長・部長の給与相場は?

北見式賃金研究所の独自の給与調査である「ズバリ!実在賃金」(平成27年・愛知県版)によれば、給与総額(賞与を含まない)は、以下が相場です。

  40歳 50歳
取締役部長 57万円
部長 42万円~47万円 47万円~52万円
課長 38万円~42万円 42万円~47万円

「ズバリ! 実在賃金」愛知版(28年版)

北見式賃金研究所の独自の給与調査である「ズバリ!実在賃金」は、管理職の給与総額を、年代別に調査しています。

「ズバリ! 実在賃金」愛知版(28年版)

中小企業の給与制度を再構築する上での5原則

ウェブマスター

中小企業の給与制度の再構築を目指す経営コンサルタントの北見昌朗です。私はいま、中小企業に対して給与制度の見直し改革を提案していますが、それは次のような原理原則に基づいています。

【中小企業の給与制度を再構築する上での5原則】
 その① 給与は“給与の水準”を満たしていなければならない
 その② 給与は“労働基準法”を遵守しなければならない
 その③ 給与は“やる気の喚起”につながらなければならない
 その④ 給与は“生きたお金の払い方”になっていなければならない
 その⑤ 給与は“国際競争力”がなければならない

なぜ、上記のような給与制度の再構築の考え方に至ったのか、ここに考え方を記させていただきます。

グラフ_関西

※このグラフは愛知県の中小企業の所定内の給与をプロットしたものです。
横軸は年齢、縦軸は金額ですが、ネット上は金額を表示していません。

このままでは日本が滅びかねない

日本の会社はいま、世界で劣勢に立たされています。ITの分野では米国に歯が立ちません。電機の分野では中国や韓国に追い上げられ、完全に劣勢に陥っています。自動車の分野では、韓国に追い上げられています。

日本企業は、これからどうやって生き残りを図るべきか? 重い課題を背負っています。

日本企業に必要なことは国際競争力を取り戻すことです。そのために過去の経営の中で良い部分は残し、良くない部分は捨てることが必要です。

中小企業の給与制度にも、同じことが言えます。給与制度を「国際競争力を取り戻す」という観点で根本から考え直す必要がありそうです。

中小企業の給与制度を再構築することは、世界の大競争時代に勝ち抜くため日本企業にとって課題ですが、その前に、そもそも日本人に合った生き方・働き方、組織の作り方とは何なのか考えてみましょう。

ずいぶん前に流行した成果主義の給与制度などは、日本人に合わないものとして定着しなかったと考えています。アングロサクソン流の個人主義による制度は、日本人の体質には合わないのです。

給与制度の5原則

中小企業の給与制度の再構築を目指すこのサイトは、社長から実際に寄せられた相談事例をもとにQ&A形式で、給与制度の問題を深く突っ込んで考えていきます。給与制度を作る実践的なコンサルタントである北見昌朗が、どんな考えで給与制度の問題をとらえているのか、その原理原則的な面をご説明いたします。

労働基準法は、給与の支払い5原則というものを決めています。その内容は次の通りです。

その① 通貨払いの原則
(給与は通貨で支払わなければならない)
その② 直接払いの原則
(給与は直接労働者に支払わなければならない)
その③ 全額支払いの原則
(給与はその全額を支払わなければならない)
その④ 毎月1回以上支払いの原則
(給与は毎月1回以上支払わなければならない)
その⑤ 一定期日支払いの原則
(給与は毎月一定期日に支払わなければならない)

この5原則を参考にしながら、北見昌朗が給与の制度についてまとめたのが、前述した【給与制度を再構築する上での5原則】です。

ここに解説を加えさせていただきます。

その① 給与は“給与の水準”を満たしていなければならない

北見昌朗は中小企業の給与制度の調査研究をしてきた末に、ある1つの真理がわかりました。それは「給与は相場」で「賞与は業績」で決まる、ということです。中小企業の給与制度を考える上でごく当たり前のことかもしれませんが、ここは大事なことです。この給与制度の原則に立てば、「業績が悪いから給与が低い」という理屈は認められません。なぜなら給与は相場で決まるはずだからです。したがって、“給与の水準”を満たした給与制度を構築していかなければなりません。

その② 給与は“労働基準法”を遵守しなければならない

給与制度の問題は労働基準法による指導が厳しくなる一方です。長時間残業とか、給与の支払いのないサービス残業などが給与制度の問題になっています。“労働基準法”を遵守した制度を構築していかなければなりません。

その③ 給与は“やる気の喚起”につながらなければならない

経営者は「会社の業績が上がらないと給与のアップはない。だから業績向上を目指して頑張ろう」という意識を社内で植え付けさせないといけません。また頑張った者が報われる給与制度でなければなりません。この観点に立ちますと、例えば「万年ヒラの係長が残業代(時間外手当)を稼いだおかげで、上司の課長の給与を抜いてしまった」などということは、中小企業の給与の制度として本来あってはならないはずです。“やる気の喚起”につながる給与制度の構築が求められます。

その④ 給与は“生きたお金の払い方”になっていなければならない

会社が支払う給与に色を付けてみたらどうなるでしょうか? 意味のある給与に青色を、意味のない給与に赤色を付けるのです。そうしますと給与を支払う意義が明白になります。異様に大きな額の通勤手当などは、意味のない給与、意味のない制度の代表ともいえるでしょう。“生きたお金の払い方”につながる給与制度の構築が求められます。

その⑤ 給与は“国際競争力”がなければならない

日本企業が台頭するアジア諸国と闘う上でネックになるのは、バブル時代に決まった給与などの労働条件です。例えば「中企業なのに大手企業並みの休日」とか「公務員なみの基本給・給与」などの制度は、国際競争力を削ぐという意味で問題です。中小企業の給与制度には、“国際競争力”が必要なのです。

『給与のココが問題!』Q&A事例集

このサイトでは、過去に寄せられた給与制度の相談事例をもとにして、『給与のココが問題!』Q&A事例集というコーナーを作って、中小企業の給与制度の問題を再検討していきます。
採り上げる給与制度の問題は、主に次の通りです。

  • 基本給(給与の基本です。だから給与制度の問題もここに集中しています)
  • 職能給(勤続給・年齢給・職能給という仕組みそのものが古い給与制度の体系です)
  • 管理職手当(いわゆる“名ばかり管理職”という問題のおかげでクローズアップされるようになりました。昇進意欲を持たせるような給与制度の仕組みが必要です)
  • 家族手当(まさに純日本的な給与制度です。大きな額でなければ北見昌朗はあながち否定するべきものではないと思っています)
  • 皆勤手当(これもやや古い給与制度の体系です。今でも多くの企業が支給していますが、必要性があるかどうかは職種にもよります)
  • 通勤手当(どこの会社でも支給している給与制度ですが、案外ムダが隠されている部分であり、制度にメスを入れる場合が多いです)
  • 業績手当(社長の味方を自負する給与制度のコンサルタントである北見昌朗が最近力を入れているのは、実はこの業績手当という新しい給与の制度です。その内容は???)