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今年の賃上げ予想

2023年春の賃上げに関して問い合わせが相次いでいますので、情報提供いたします。

Q① 今年の賃上げは、中小企業の場合いくらになると北見事務所は予想しているのか?

新卒初任給を引き上げない会社ならば、昨年の賃上げ+1000円ぐらいになると北見昌朗は考えている。ちなみに北見式賃金研究所の調査によれば、2022年の昇給は次の通りだった。サンプル数1万5000人。

40歳 平均
男性
基本給の昇給   3,213円(1.5%)
所内内給与の昇給 4,000円(1.9%) 諸手当込み

女性
基本給の昇給   3,594円(2.1%)
所内内給与の昇給 4,100円(2.8%) 諸手当込み

Q② 年代ごとに昇給額が違うのでは?

はい、その通りだ。A①の答えはあくまでも40歳平均だった場合の額である。年代別に分ければ、別表の通りだ。

Q③ 新卒初任給を引き上げる場合、昇給額はいくらか?

若手を中心に引き上げる場合は、A①とは違う額になり、大幅な昇給にならざるをえない。

Q④ 新卒初任給を引き上げる動きは?

2024年入社の初任給は、2023年よりも引き上げるところが多い。北見昌朗の印象では2~3割が引き上げるとみている。

Q⑤ 最賃が上がっているが、その影響は?

最賃の上昇により、高卒初任給が最賃を下回る現象が起きかねないので、それを解消するために初任給引き上げに踏み切るところが出る。ちなみに、2022年10月の最賃は以下だった。
東京  1,072円
神奈川 1,071円
愛知    986円
大阪  1,023円

もしも2023年10月にも30円引き上がれば、以下になる。
東京  1,102円
神奈川 1,101円
愛知  1,016円
大阪  1,053円

これに月間173時間を乗じれば、月額で以下になる。
東京  190,646円
神奈川 190,473円
愛知  175,768円
大阪  182,169円

Q⑥ 北見事務所が考える初任給はいくらか?

以下の通り。
東京
大卒 210,000円
高卒 191,000円

愛知
大卒 210,000円
高卒 180,000円

大阪
大卒 210,000円
高卒 183,000円

Q⑦ 当社は岐阜だが、初任給は?

岐阜および三重は、愛知より2,000円程度下だと思う。

Q⑧ 新聞紙上で報じられる「賃上げ」とは、どんな計算で出るのか?

定期昇給およびベースアップの合計値だ。昇格による昇給等は含まれていない。ただし中小企業の多くは定昇とベアが含まれていないので、その場合は単純に前年比でいくら上がったかだ。

Q⑨ 賃上げ額は、全従業員の平均値か?

全従業員の平均値で出す場合と、35歳などのモデルで出す場合とがある。

以下は某サイトに載っていたデータ。参考までに。

中小企業の平均昇給率は、1.45%が相場と言われており、25万の基本給を受け取っている場合、3500円前後の昇給額です。
大企業は、2.59%が平均と言われています。基本給25万円の場合は約6500円の昇給額となり、中小企業のおよそ2倍が相場のようです。