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勝手に早く出社してはいけないのか?

北見式賃金研究所 北見昌朗 令和元年11月

勝手に早く出社してはいけないのか?

私は社会保険労務士という職業柄、労働基準監督署の臨検に同席することが多い。そこで最近問題になっているのは、始業時刻よりも早く出勤してきた従業員に対する残業代である。

例えば、就業規則では8時始業になっているのに7時に出勤していた人がいたとする。自発的に早く出てきた従業員に早出の残業代を払う会社はないだろう。

ところが労基署はそれを見つけると「自発的な出勤だったかどうか、該当者全員から承諾書をもらって下さい」と指導する。

そんな指導を受けた会社の中には

「早く出勤することはコンプラ違反なのか?」

ということで、早朝出勤を自粛させるところも出てきた。中には

「始業時刻の15分前より前は入場禁止」

というルールまで作った会社もある。最近は課長も一般従業員扱いなので、部下よりも早く出勤することも認められない。

北見昌朗は個人的には、このような風潮に大いに疑問を感じる。ダラダラと遅くまで残業するのは悪いことかもしれない。だが、朝早く出勤するのは良いことではなかろうか? 朝早く出勤し、今日一日をどう過ごすかスッキリした頭で考えると、能率はグッと上がるものだ。特に上に立つ者は、部下よりも早く出勤するべきだ。

前述の「始業時刻の15分前より前は入場禁止」というルールまで作っている会社は案の定、業績がパッとしない。そんなことをやっていると、日本の会社は競争力を無くしてしまう。

早く出てくることぐらい、自由にさせろ! と北見昌朗は言いたい。