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ロックダウン(都市封鎖)が実施されたら

北見式賃金研究所 北見昌朗 令和2年4月

ロックダウン(都市封鎖)が実施されたら

河村市長
河村市長も、ロックダウンを宣言か?

日本でもロックダウン(都市封鎖)が現実味を帯びてきました。しかし、過去に例のないことなので、実際にどのようなことが行われるのか、日常生活や企業活動にどのような影響を及ぼすのかは、見当がつきません。

そこで、ロックダウン(都市封鎖)が実施された場合どうなるのかを、現時点での情報と願望・推測を交えてまとめてみました。

Q ロックダウン(都市封鎖)ではどのようなことを行政は行うのですか?
A 主な措置は以下の通りです。
①都道府県知事が外出自粛の「要請」を行う
②都道府県知事が学校や福祉施設・娯楽施設などの使用制限に関する「要請」「指示」を行う
③都道府県知事が感染症に汚染された場所の交通を72時間以内に限り遮断できる

Q 従業員の中で、感染者が出たら勤務先は、事業所を閉鎖して、休業する義務があるのか?
A 義務はない。事業所が休業するか否かは、感染症法で定められていないので行政は指示しない。それは事業所の自主的な判断に任されている。感染症法は、患者本人に対してのみ、就業制限を求める。

Q 特措法における「要請」「指示」とはどのような内容ですか?
A 「要請」:一定の行為について要請を受けた相手に対して好意的な処理を期待するもの
  → 要請を法的に履行する義務なし(強制力なし)
「指示」:一定の行為を実施させること
  → 指示事項について法的履行義務あり。ただし罰則なし

また上記の措置が行われるにあたり、以下のような疑問を抱きます。

Q 外出自粛の範囲はどのレベルまでなのでしょうか?
A あくまでも「推測」ですが、以下内容が想定されます。
ア:一切の外出自粛
イ:最低限の日常生活に必要な外出までは自粛要請しない
ウ:イに加えて、仕事を行うための外出(通勤)は自粛要請しない

Q 上記の場合、企業の対応はどのようなものが想定されるでしょうか?
A ア、イの場合…事業所を休業する、またはテレワークで対応
ウの場合…事業活動は継続。ただし一部の企業は事業所休業

事業所休業の場合、休業手当の支払いが必要とされていますが、助成金を期待したいところです(願望)
またア、イの場合の事業所休業については「不可抗力」とみなされて、休業手当支払い対象外になる可能性もあります(願望)

Q 外出自粛や交通機関の遮断等により通勤不可能となった従業員の勤怠は?
A 以下の取扱いが想定されます
ア:通常欠勤扱い(有休消化)?
イ:特別有給休暇扱い? → 助成金を期待したい
ウ:会社が自宅待機を指示 → 休業手当の支払いが必要?→助成金を期待したい
こちらも「不可抗力」とみなされて、休業手当支払い対象外になるかも(願望)?

以上はあくまでも推測、願望です。実際に実施された場合はその内容に応じて、あらためて対策・対応を検討すべきこと、ご留意ください。