【社員300人・卸売業】賃金制度改定で設けた「移行手当」が労使問題になった相談事例

【社会保険労務士法人北見事務所の回答要約】
賃金制度の改定時に、従来の賃金が新しい基本給を上回る部分を「移行手当」として残す方法があります。しかし、今後の昇給分を移行手当から減らしていく仕組みにすると、対象者には「昇給しても賃金が増えない」という不満が生じます。特に、長年勤務してきたベテラン社員ほど移行手当が大きい場合、会社への不信感にもつながりかねません。
北見事務所では、他の賃金コンサル会社では移行手当を設けることが一般的であっても、移行手当が将来償却・減額されるのではないかという社員の疑心暗鬼を招くため、設けない方がよいと考えています。
大手コンサル会社の指導を受けて、「責任等級制度」という賃金制度を導入しました。これまでの賃金を組み替えて新しい基本給を決め、それを上回った分を「移行手当」に振り替えました。ところが、この移行手当をめぐって、労使でもめています。
(鹿児島県・卸売業・社員300人・45歳・代表取締役社長)
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大手コンサル会社の指導を受けて、責任等級制度を導入しました。
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これまでの賃金を組み替えて新しい基本給を決め、それを上回った分は「移行手当」に振り替えました。職務能力等級に比べて高すぎる賃金の部分を、移行手当にしたわけです。
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勤務年数が長い年配社員です。ベテラン社員ほど移行手当が大きくなりました。
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移行手当そのものを償却して減額することはしません。ただし、今後昇給するたびに、その昇給分だけ移行手当を減らしていくという説明をしました。
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3年経ちました。当社には労働組合があるのですが、労使協議会で毎回のように議題になるのが、この「移行手当」です。
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「移行手当がある人は、まったく昇給が無くなった。物価が上がっているのに一切昇給がないので生活が苦しい」という声が出ています。
また、「移行手当はベテラン社員ほど大きい。長年会社に尽くしてきたベテランをないがしろにするようなことは止めてほしい」とも言われています。 .
また、「移行手当はベテラン社員ほど大きい。長年会社に尽くしてきたベテランをないがしろにするようなことは止めてほしい」とも言われています。 .
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はい。「社長は大学院とかで勉強をされてこられたお方だが、少しは現場の苦労も知ってほしい」とまで言われています。不平不満の声が止まりません。
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他の賃金コンサル会社では、移行手当を設けるのが常識になっています。しかし、移行手当を設けると、「いずれ償却されるのではないか」「減額されるのではないか」という疑心暗鬼を社員に生じさせてしまいます。



